マサチューセッツ工科大学OBの Humberto Evans氏が、温度や調理手順をスマートフォンなどに表示するフライパン Pantelligent を発表しました。クラウドファンディングサービス Kickstarter にて、製品化のための出資を募集しています。
Pantelligent は柄の部分に Bluetooth LE 通信ユニットを内蔵しており、フライパン内部に仕込んだ温度センサーからの情報をほぼリアルタイムでスマートフォンに表示します。
専用のアプリには、調理師によって Pantelligent に最適化された多数のレシピが登録してあり、調理手順を段階ごとに案内します。
たとえばサーモンソテーを作りたい場合は、切り身の厚さを最初に入力すれば、あとは画面に表示される手順に従うだけです。温度と加熱時間などはアプリが管理し、要所ではアラームとともに「Flip the salmon(鮭をひっくり返してください)」などと音声案内が入るので、うっかり焦がしてしまうこともなさそうです。
iOS 版のアプリはすでに公開済みで、スマートウォッチ Pebble との連携も可能です。今後は菜食主義者向けレシピなども追加登録していくとのこと。Android 版アプリはまだありませんが、最初の製品出荷後に用意する予定です。
Kickstarter のキャンペーンでは199ドル以上の枠に出資すれば、プロジェクトが頓挫しなかった場合、見返りとして Pantelligent を入手できます(米国外への発送には送料30ドルが別途必要)。出資募集期間は2015年1月5日まで。キャンペーン開始から3日目の現在、すでに目標とする出資額の3万ドルまであと僅かに迫っており、目標達成はまず間違いなさそうです。
資金調達が成功した後は、製品化プロジェクトがスケジュール通りに進行したとして、来年夏ごろには出資者のもとに Pantelligent が届く予定です。
なお、紹介動画では「アラームで知らせてくれるから」と、調理の待ち時間にフライパンから離れてゲームに興じたりしていますが、もしもの場合を考えると火元から離れることはお勧めできません。また Pantelligent は IH 方式のコンロには非対応。ガスもしくは電熱方式のコンロが必要です。