ゲーム Minecraftの作者「Notch」ことMarcus Perrson氏が、ビバリーヒルズに7000万ドル(約83億円)の豪邸を購入したことを認めました。
Perrson氏が購入した 1181 North Hillcrest は、ロサンゼルス市街と太平洋を見渡せるプールや8つの寝室、15のバスルームを備えた邸宅。成約させた不動産業者の発表によると、7000万ドルはビバリーヒルズ史上でも最高額にあたるとのこと。
ノッチは趣味の個人制作から世界的大ヒットになったゲームMinecraftと、自分の興したゲーム会社 Mojang を昨年9月マイクロソフトに25億ドル(当時のレートで約2700億円)で売却しているため、資産全体から言えば端数程度の価格です。
不動産業者の発表を受けて本人がツイートした画像はこちら。写っているのは「キャンディールーム」と名付けられた部屋。
当人ではなくブローカーが発表した内容によると、「キャンディールーム」のほかの設備は18席のプライベートシアタールーム、黒曜石製の24人がけダイニングテーブル、リビングに90インチテレビ、長さ16メートルの曲面ガラス電動ドアを開けると市街と海を見下ろすプール、iPadで操作できる噴水付き、15あるバスルームのトイレはTOTO製 約67万円。広さは2万3000平方フィート(2100平米)。
ノッチはこの物件を一月ほど前にいちど見ただけで、手続きは6日間で完了したとされています。
完成済みの物件を家具や設備込みで購入したため、キャンディー・ルームも含めて本人のアイデアで作らせたわけではありません。(本人によると、甘いキャンディーは唯一苦手な食べ物とのこと)。
スウェーデン出身在住のノッチが実際にこちらに移住するのか否かはまだ不明。箱庭ゲームの作者だけに「自分の家を構想するまで仮住まいが必要だったから」くらいは言い出しそうです。
ニュースとしては「マイクロソフトにゲームと会社を売って25億ドル手に入ったら何に使う?」に答えるゴシップではありますが、わずか数年前に個人で開発を始めたゲームが作者個人にこんな邸宅も無造作に買えてしまう成功を招いたことで、インディーゲーム開発にはまだ夢がある、と解釈することもできます。
なにより、決してビジネスとしての成功を望んだわけではない自作ゲームが予想外の一大産業に発展したことで非常な重圧に晒され、特にネット上では熱心な「ファン」やアンチから直接自分が関わっていないことまで執拗に攻撃され続ける生活に耐え切れず「正気を保つため」会社を売却したと語るノッチには、「優雅な生活が最高の復讐である」を実践してしばらくはゆっくり休んでほしいところです。
新宅の門に立つノッチ本人とご家族(※イメージ)