フランスの Connected Cycle が、自転車盗難防止用の GPS 内蔵スマートペダル「Connected Cycle Pedal」を発表しました。現在はクラウドファンディングサービス Indiegogo で商品化に向けた出資を募集しています。
今年1月の家電見本市 CES 2015 にも出展していた Connected Cycle Pedal は、自転車盗難防止機能つきのペダル。セルラー通信機能と GPS を内蔵しているため、万が一自転車が盗難にあった場合でも 3G 回線を通じてリアルタイムで居場所を追跡できます。
一般的な自転車であれば取付可能で、なおかつ取り付け用パーツには特殊な工具を使うため、何者かにペダルを取り外されてしまう心配もそれほどありません。
さらにアクティビティトラッカーとしての機能も搭載しており、自転車で走行した時の消費カロリーを計算、3G 回線経由で自動的にクラウドへと転送します。ペダルから直接クラウドにデータが飛ぶため、仮にスマートフォンを自宅に忘れたまま出かけたとしても、あとからアプリを起動すればデータが確認できます。
気になるのはネット接続や GPS を駆動するためのバッテリーをどうやって充電するのかということ。わざわざ家の中から延長コードで電源を引っ張るのは面倒です。実はペダルそのものが発電機構を内蔵しているため、日常的に自転車に乗っていればバッテリーは充電された状態が保たれるしくみになっています。
Indiegogo で展開している出資募集キャンペーンは、記事執筆時点でまた26日の期間を残しているものの、合計出資額はすでに目標の2倍を突破しています。現時点で最も安価に Connected Cycle Pedal を入手できる出資枠は149ドル。一般発売も予定していますが、こちらの価格は220ドルの設定なので、クラウドファンディングなら71ドルぶん安くなる計算です。
ペダル本体のカラーは ディープ・ブラック、スパイシー・レッド、アシッド・グリーン、ターコイズ・クリア・ウォーター・ブルー、タンジェリン の5色をラインナップ。すでに動作する試作品は完成済み。アプリも iOS 用のベータ版ができあがっています。製品の出荷予定は今後もプロジェクトが滞りなく進んだとして12月ごろの見込みです。
最後に、残念なお知らせをひとつ。SIM カードによるサービスが提供される予定の国は EU 諸国、米国、ロシア、中国、スイス、イスラエル。日本の名前は現在のところ含まれていません。ただ、Indiegogo のキャンペーンページにはコメント欄があります。過去にはコメントとして書き込まれた機能追加リクエストに、プロジェクト側が応えた例もあります。あきらめずに「出資するから日本でも使えるようにしてほしい」としつこく要望を出してみれば、日本国内でもSIMを挿して合法的に通信できるようになるかもしれません。