スクウェア・エニックスが iOS版『ファイナルファンタジーⅦ』の配信を開始しました。価格は1800円、推奨機種はiPhone 5s以降、iPad第三世代以降、iPad mini 2以降。iPod touchとも互換性はありますがプレイには適していません。
iOS版は「FINAL FANTASY VII インターナショナル for PC」からの移植として、いきなり最強状態になる『ステータスMAX』、戦闘を避けられる『エンカウントON/OFF』機能を搭載。かつてのような時間や根気を投入することが難しい古参プレイヤーでも快適に遊べるよう工夫されています。
1997年に発売されるや大ヒットを記録し、世界累計出荷本数1100万本を超えたFFⅦ(『FINAL FANTASY Ⅶ』)。シリーズ初の3Dグラフィックを採用し、前作までのドット絵キャラの小芝居もドラマティックなムービーに取って代わられ、いわゆる「ムービーゲー」の元祖となった作品です。PS(プレイステーション)がセガサターンとの次世代ゲーム機戦争を制する切り札になったと言われる大物であり、今年6月のゲームイベントe3でPS4向けフルリメイクの計画が公表された時も話題を呼びました。
その際にiOS版の移植も今夏に配信予定と発表されていましたが、今月19日に何の前触れもなく配信スタート。夏休みの宿題基準でいえば余裕で夏にセーフという趣です。
FF VII には複数のバージョンがありますが、iOS版は「FINAL FANTASY VII インターナショナル for PC」を移植したもの。初代PS版の最強武器を弱体化したり、マジックポットという敵にエリクサー(プレイヤーが最後まで勿体無くて使えないアイテム)を与えないと倒せなかったりと歯ごたえあるアレンジをしたのがインターナショナル版で、さらにfor PC版では公式チートとも言える「ゲームブースター」機能を追加。
本作はそのうち、モンスターとの遭遇をなくす「エンカウントオン/オフ機能」と、いきなり最強になれる「ステータスMAX機能」を搭載しています。ゲーム速度が5倍になる機能の実装は、iOSハードのスペック的に難しかったのかもしれません。
画面を邪魔しないバーチャルパッドによる操作も実現し、パッドのアナログ/固定デジタル(4方向)の変更も可能。元祖FFⅦのようにCD3枚を入れ替えなくても済む、レベル上げの作業が省略できるのでストーリーだけを楽しめる、無駄と知りつつエアリスを助けるための水中呼吸マテリア(デマでした)を探してワールドマップをさすらう、メテオの激突が迫る中でゴールドソーサーのミニゲームで遊びほうけたりと、当時は叶わなかった贅沢な楽しみ方を、いつでもどこでも味わい尽くせそうです。
超大作だったFFⅦだけに、iOS版でもそれなりの容量が必要。アプリ自体の容量は2GB程度ですが、ダウンロードの際には4GB以上の空き容量が必要になりますので、まずiOS端末の要らないアプリを整理してから、安定した通信環境にて気長にダウンロードしたいところです。
こちらはPlayStation 4での開発が発表されたフルリメイク版の予告編。