「Android の父」として知られるアンディ・ルービン氏がGoogle を退社することが明らかになりました。今後ルービン氏はハードウェア系スタートアップを対象とするインキュベーターを設立し、同氏が担当していたロボット部門の責任者にはGoogle の研究員James Kuffner 氏が就任するとWall Street Journal は伝えています。
またGoogle のCEO ラリー・ペイジ氏は、「アンディの今後の成功を祈る。Android によって10億人以上の幸せなユーザーを生み出したことは本当に驚くべきことだ。ありがとう。」と述べています。
ルービン氏はカール・ツァイスでキャリアをスタートし、アップルやマイクロソフトなどに勤めた後に携帯電話用OS のAndroid 社を起業。同社がGoogle に買収されてからはAndroid の責任者を務めていましたが、昨年12月にGoogle のロボット部門の責任者に就任し、Android の開発からは離れていました。
このロボット部門はルービン氏みずからGoogle の創業者2人を説得して新設したもので、当時は「OS のAndroid から本物のアンドロイドの開発に移った」ということでも話題になりました。
なおGoogle は、日本の東大発ロボットベンチャーSCHAFT や、「キモかわ / こわい」歩行ロボットのBoston Dynamics といった複数の企業を買収するなどロボット部門に多額の投資をしており、今後は創立者の離脱の影響が気になるところです。
下はDARPA (国防高等研究計画局)が主導しBoston Dynamics が開発した四脚ロボLS3 が、米海兵隊とRIMPAC 演習に参加した際の動画。Google はBoston Dynamics の買収にあたり、「同社がすでに結んでいた契約は尊重するが軍需企業になる意図はない」と述べています。
またGoogle からの退職者では、昨年8月に当時のAndroid 端末担当上級副社長Hugo Barra 氏が、中国のモバイル端末メーカーXiaomi (小米科技、シャオミ) へ移っています。(GoogleのAndroid担当上級副社長、中国の新興メーカーXiaomiに移籍)