ソニーが高音質コーデック LDAC に対応する Bluetooth スピーカー SRS-X55 および SRS-X33 を発表しました。SRS-X55 は最大出力を従来機に比べ1.5倍の30W に強化。SRS-X33 は小型軽量化により、さらに持ち運びやすくなりました。
両機とも、独自開発の Bluetooth 用コーデック LDAC を採用したのが最大の特徴です。LDAC は、高音質指向の Bluetooth スピーカーでよく使われる AAC や aptX を上回り、96kHz/24bit というハイレゾ相当の音質で伝送が可能なコーデック。ただ、伝送時のエンコード処理は非可逆圧縮を採用しているため、ロスレス伝送というわけではありませ ん。また 192kHz などサンプリングレートの高い音源は 96kHz/24bit にダウンコンバートして伝送します。
現時点で LDAC 対応の再生機器は CES 2015 で発表されたばかりのウォークマン NW-ZX2 があります。また、すでに発売されている NW-A16、NW-A17 も LDAC 対応のためのファームウェアアップデートを予定しています。
Bluetooth の仕様は両機とも共通。 Bluetooth 3.0 を搭載し、電波出力強度はClass 2。通信可能距離は見通し10m。対応するプロファイルは A2DP /AVRCP /HFP /HSP。コーデックは SBC /AAC /LDAC。NFC によるワンタッチペアリングにも対応します。
そのほか音質面では、非可逆圧縮の際に失われてしまう高音域を補完する DSEE や、臨場感や迫力を増す ClearAudio+ を搭載。音場を広げる効果が得られる「SOUND」ボタンも備えます。
SRS-X55
SRS-X55 は SRS-X5 の外観を引き継ぎつつ、アンプ出力を 30W に引き上げました。前面に2基の38mm 径フルレンジドライバーと58mm のサブウーファーを搭載した2.1ch 構成を採用。さらに背面にはキレのある低音を再現するパッシブラジエーターを2基備えます。
スピーカーの再生可能周波数帯域は60Hz~20kHz。アンプの実用最大出力はフルレンジ5W x2 に加えサブウーファーが20W。
外部入力として 3.5mm ステレオミニジャックを備えますが、USB は2.1Aの出力を持ち、スマートフォンやタブレットなどを充電できます。ただし、iPhone などを接続してのデジタル再生には対応しません。
内蔵バッテリーは Bluetooth 使用時で約10時間の連続再生が可能。
本体大きさは、幅221 x 高さ118 x 奥行51mm。重さ1.2kg。本体カラーはブラックおよびホワイト。充電用のAC アダプターが付属します。
発売時期は2月21日。価格はオープン。店頭予想価格は2万5000円前後。
SRS-X33
SRS-X33 は、先代モデル SRS-X3 の特徴でもある小さく持ち運びしやすいところをさらに強化し、本体大きさを185 x 59 x 60mmと、約20%小型化。重さも730gと軽くなっています。
小さく軽くなった一方、バッテリーは強化されています。従来機が約7時間しか再生できなかったのに対し、SRS-X33 では約12時間の連続再生が可能となりました。
スピーカーとしては出力10W の34mm 径フルレンジ を2基搭載。その間には2基のパッシブラジエーターを対向配置し、低音を増強します。スピーカーの再生周波数帯域は60Hz~16kHz。
カラーバリエーションは4色に増加。ブラック /ホワイト /レッド /ブルーをラインナップ。充電用に AC アダプターとマイクロ USB ケーブルが付属します。
発売日は3月14日。オープン価格で、店頭予想価格は1万7000円前後。
ちなみに、両機種とも LDAC コーデックによるハイレゾ相当の高音質伝送が可能ですが、スピーカーの再生周波数帯域はハイレゾ対応の基準とされる40kHzに届きません。このためソニーのサイトでもハイレゾのロゴマークは表示していません。