米HPが、一体型デスクトップ PC の新製品 Sprout を発売しました。タッチ入力機能を持つマットと、Illuminator と称する 3D カメラおよびプロジェクターユニットからなる Sprout システムを組み合わせた、新しいコンセプトのPCです。
Sprout では、タッチマット上に置いた物を即座にスキャンして、その映像をタッチマットに投影、そのまま手で加工するといった直観的な操作が可能です。
米HPが、一体型デスクトップ PC の新製品 Sprout を発売しました。タッチ入力機能を持つマットと、Illuminator と称する 3D カメラおよびプロジェクターユニットからなる Sprout システムを組み合わせた、新しいコンセプトのPCです。
Sprout では、タッチマット上に置いた物を即座にスキャンして、その映像をタッチマットに投影、そのまま手で加工するといった直観的な操作が可能です。
不動産ポータルサイト「ietty」を運営するiettyが、YJキャピタルとインキュベイトキャンプから総額約2億円の資金調達を実施した。また今回の調達にあわせて、YJキャピタル代表取締役の小澤隆生氏とインキュベイトファンド代表パートナーの和田圭祐氏が社外取締役に就任している。同社はインキュベイトファンドのインキュベーションプログラムでの最優秀賞獲得を契機にサービスをスタートした。2013年10月にはアイ・マーキュリーキャピタルから約5000万円の資金調達を行っている。
iettyは“お部屋探されサイト”をうたう不動産ポータルサイトだ。賃貸物件を探すユーザーがFacebookアカウントでログインし、引っ越しの希望条件を入力すると、その条件に合わせてiettyのパートナーである不動産業者がユーザーに物件を提案してくれるというもの。ユーザーはサイト上のチャットでやりとりしながら物件を探して、内覧の予約や業者への来店の調整ができる。
これまでの不動産ポータルサイトではユーザーが自ら物件を探す必要があったが、iettyでは不動産業者が提案をしてくれる。まさに「お部屋探し」でなく「お部屋探され」なのだ。またietty代表取締役社長の小川泰平氏いわく、業者が自ら物件を紹介してくれるということで、釣り物件——すなわち好条件なためにユーザーの集客に使われるが、実際には存在しない、もしくは契約が埋まっているような物件——が存在しない。今すぐ内覧できる物件だけを紹介してもらえるというメリットがある。現在会員登録は月次1000人ペースで増加。1人が4〜5人ほどの業者から物件の紹介を受けており、20〜30%が実際に来店するという。
また最近では、5月にリリースした法人向けサービス「ietty Biz」が好調だそうだ。このietty Bizは、法人の福利厚生サービスとして提供しているもので、サービスを導入する法人の従業員であれば、ietty経由で部屋を契約した際に仲介手数料の半額保証(0.5ヶ月分以下)をしてくれるというもの。
法人には費用が一切発生しないことに加えて、iettyがサービスを展開する東京都内には、「オフィスから2駅以内に住む場合に家賃を補助する」といったルールを持つ、比較的若いIT企業が多いことから非常にウケがいいそうだ。福利厚生サービスの一環として法人に提案するため、導入時には総務担当者などを通じて一度に数百人〜数千人の従業員に情報が共有されることもあってか成約率も高い。現在このサービスは約40社が導入している。手数料半額保証ということで1件あたりの売上は落ちるが、広告出稿などもせずに良質な見込み客が獲得できているということか。
こういった状況もあって、iettyでは2015年はじめにも黒字化が見えている。「レバレッジの効く事業でもないので泥臭いことをやってきたが、既存事業についてはこのまま突っ走っていけばいい様な状況が見えてきた」(小川氏)。そして更なる飛躍に向けて、今回の資金調達をふまえて新機能の開発を進めるという。その詳細については取材では明らかにされなかったが、2015年初にもサイトリニューアルし、新機能もお披露目される予定だ。加えて、政令指定都市を中心に、サービスエリアを拡大するとしている。
なおiettyは2013年11月に開催した「TechCrunch Tokyo 2013」内で行われたスタートアップ向けのプレゼンコンテスト「スタートアップバトル」にも登壇してくれた。TechCrunch Tokyoは2014年も開催予定なので、同社のような元気なスタートアップとの出会いに興味がある方は是非とも遊びに来て欲しい。
カリフォルニアのスタートアップ Arx Pax が、浮かぶスケートボード Hend Hoverborad を発表しました。現在はクラウドファンディングサービス Kickstarter で製品化に向けた出資を募っています。製品化に成功すれば、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー Part II』に描かれたホバーボードが「ほぼ」現実のものとなりそうです。
ホバーボードといえば、映画『Back to the Future Part II(BTTF II)』でマイケル・J・フォックス演じるマーティ・マクフライが使っていた「浮かぶスケートボード」。
今年3月には、同じような浮かぶスケボーとしてYouTubeに公開された HUVr Board の動画が大きな話題になりました。ところが、これは後にコメディサイト Funny or Die によるフェイク動画だったことが明かされ、多くの映画ファンが肩を落としました。
しかし、こんどこそ本当に乗れるホバーボードが完成するかもしれません。Arx Pax が開発する Hendo Hoverboard は、磁気浮上方式を用いたホバーボード。レンツの法則を応用し、銅やアルミニウムなどと高速移動する磁石の間で発生する磁場の力で浮上します。Kickstarter の紹介動画では、男性がハーフパイプ状の床の上で、Hendo Hoverboard のプロトタイプを操る姿が見られます。
Hendo Hoverboard は人を乗せて2.5cm ほど浮かび上がります。映画のように高く浮かびあがることはできませんが、重さ約136kg まで持ち上げられる浮力を発生します。Arx Pax によると、将来的には225kg 程度の荷重には耐えられるようになるとのこと。ただし原理上、銅やアルミニウムなど非鉄金属製の床の上でないと浮かぶことはできません。
なお、推進力は持ち合わせていないため、自動的に思った方向へ進むといった事はできません。また、地面との摩擦がないため、姿勢をうまく制御できるようになるにはそれなりのコツが必要となりそうです。
Arx Pax では、Hendo Hoverboard のほかに、ボックス状の浮上装置 white box も開発中。Hendo Hoverboard と同じ浮上エンジンを内蔵し、購入者が自由に自身の製作物に組み込めるデベロッパーキットとして提供します。
Kickstarter で展開中のキャンペーンでは、Hendo Hoverboard を入手できる枠は10台の限定で、1台あたり1万ドル。しかし、すでに売り切れとなっています。ただ、まだ50日以上のキャンペーン期間が残っており、今後追加の枠が設定されないとも限りません。また「そんなに出せないけど、乗ってみたい」という人には5分間の試乗権が付く100ドルの枠もあります。そのほか、white box デベロッパーキットを入手できる枠も299ドルから用意しています。
まだキャンペーン開始から3日目ですが、目標とする合計出資額25万ドルはすでにクリア済み。記事執筆時点では32万5000ドルに到達しています。
このままプロジェクトが順調に製品化の工程をこなしていったとして、white box が発送されるのは2015年7月ごろ。そして、Hendo Hoverboard が出資者のもとに届けられるのは2015年10月の予定です。
2015年は『バック・トゥ・ザ・フューチャー Part II』の舞台設定と同じ年。劇中でマーティ・マクフライが履いている「自動でヒモが締まるナイキ製シューズ」も2015年の発売が予定されています。もし Hendo Hoverboard に乗る機会があるなら、ぜひシューズも一緒に揃えてほしいものです。
ちなみに Arx Pax は、Hendo Hoverboard を使ったアミューズメント施設の建設なども構想しています。さらにこの技術を最終的には耐震建築に適用したいと考えています。たしかに、家そのものが浮いていれば、いくら地面が揺れても振動は伝わりません。もし実用化されれば、地震による家屋の破損や倒壊の被害も少なくなるかもしれません。
米アマゾンが、テレビの HDMI 端子に接続する動画ストリーミングサービス用デバイス Fire TV を発売しました。価格は99ドル。AppleTV や Chromecast などと競合する STB(Set Top Box)と呼ばれるジャンルの製品ですが、大きな特徴はゲーム機としても使えること。EA や Ubisoft など多くのゲームタイトルを揃え、さらにはアマゾン自身が Amazon Game Studio を立ち上げ、ゲーム開発も行います。
Fire TV が提供するコンテンツのジャンルは動画配信、音楽配信、インターネットラジオなど。Amazon Cloud Drive とも連携し、ゲームコンソールとしても機能します。
動画ストリーミングサービスはアマゾンが展開する Amazon Instant Video(Prime会員向け含む)をはじめ、YouTube、Netflix、Hulu Plus、WatchESPN 等に対応。音楽配信とインターネットラジオは Amazon MP3、Pandra、TuneIn、iHeartRadio などに対応します。
付属する Bluetooth 接続のリモコン Amazon Fire Remote にはマイクを内蔵しており、映画や番組のタイトル、監督名、出演者などを音声で検索できます。さらに、ユーザーの好みを分析し、見たいと思うであろうタイトルをあらかじめバッファーに入れておく「ASAP(Advanced Streaming and Prediction)」という凝った機能も搭載します。
そのほか、リモコン関連では、スマートフォン/タブレットを Fire TV リモコンにするアプリ「Fire TV」を用意。iOS デバイス版も提供予定です。
また、子供のいる家庭向けにはペアレンタルコントロール機能を提供。料金定額の子供向け見放題プランも用意するとのこと。
ゲームはすでに EA、Ubisoft、Disney などのタイトルが多数そろっており、ゲームパッド Amazon Game Controller を別売りで提供。有料ゲームタイトルは1.85ドル前後で提供し、無料タイトルも多数揃えています。
さらに、独自のゲームを開発する Amazon Game Studios からは「Sev Zero」というタイトルも公開済みです。
製品の仕様は、4コア Snapdragon 8064 CPU、Adreno 320 GPU、2GB RAM、8GB ストレージ、IEEE802.11b/g/n WiFi、Bluetooth 4.0。インターフェースは HDMI 出力および光デジテル出力。音声はドルビーデジタル7.1ch に対応します。本体の大きさは115 x 115 x 17.5mm。重さは281g。
価格は99ドルで、発表直後から販売を開始しています。
なお、日本国内ではまだ発表はありません。いろいろな事情により動画や音楽配信サービスをそっくりそのまま、というわけにはいかないと思いますが、ゲーム機能の搭載は AppleTV などでも噂されており、今後は既存のゲーム専用機などととも、テレビ画面の奪い合いを繰り広げていくことになりそうです。
Facebookで友達のつながりから安否確認ができるようになる。この機能は「災害時情報センター」という名称で、東日本大震災で多くの人がFacebookで安否確認していたことをキッカケに開発されたものだ。日本を含むグローバルで利用可能となる。
災害時情報センターでは、自然災害の影響を受けた地域にいることが考えられるユーザーに対して、Facebookが安否確認を通知。無事な場合は、「自分の無事を報告」というボタンをタップすれば、通知やニュースフィードを通じてFacebook上の友達に無事が報告される。影響を受けた地域にいない場合は、「影響を受けた地域にはいません」ボタンをタップすれば、無事が報告される。
「自然災害の影響を受けた地域」はどう割り出しているのかというと、ユーザーがFacebookのプロフィールの所在地に登録している都市や、インターネットを利用している都市から判定しているそうだ。安否状況やコメントはFacebook上の友達にのみ共有され、世界のどこからでもブラウザー、iOSアプリ、Androidアプリからアクセスできる。
Facebookは2012年2月、大規模災害の発生時に友達の安否を確認できる「災害用伝言板」を日本で公開。災害用伝言板は、Facebookトップページ最上部がリンクが表示され、ユーザーはそこで無事を報告するボタンをクリックすると、自分のタイムラインや友達のニュースフィードに無事を伝えられるというもの。
日本のみでテスト公開した災害用伝言板が、その後も改良を続け、グローバル向けの災害時情報センターとして生まれ変わったかたちだ。災害時情報センターは10月16日に東京・六本木で行われた、Facebookのパートナー向けイベントで明かされた。Facebookがグローバル機能を米国外の都市で発表するのは今回が初となる。
このタイミングで来日したFacebook創業者兼CEOのマーク・ザッカーバーグは、副社長のハビエル・オリバンとの対談の中で、新機能にかける思いをこう語っている。
「東日本大震災では多くの人がFacebookで安否を確認していた。サンフランシスコで地震があった時もそう。大切な人の安否を知りたいのは人間の心理。それを実現するのはソーシャルサービスの義務だ。災害は世界中で相次いでいるが、Facebookで大切な人の安否を確認してもらえれば。」
本日開幕したDIGITAL CONTENT EXPO 2014 より。東京大学大学院の篠田・牧野研究室は、空中に浮かぶ映像に対して、触覚フィードバックを感じながらタッチ操作できるシステムを展示しています。会場より動画を交え実物レポートをお届けします。
空中触覚タッチパネルは、空中に浮かぶ映像に対して、指が触覚フィードバックを感じながらタッチ操作できるシステム。
空中映像に対しタッチ操作するシステムは以前より存在しましたが、触れても指が映像をすり抜けるだけでクリック感がなく、操作性に課題がありました。本システムは、空中映像に触覚を付与した点で新しいシステムです。
空中映像には、日本のアスカネットが開発した空中結像技術「AIプレート」を使用。特殊なガラスや樹脂を使い、被写体の実像をリアルタイムで空中に映し出すもので、3Dメガネは不要。映像は空中に3Dで浮かび上がります。
触覚フィードバックには超音波を用います。ユーザーの指が空中映像に触れたことをセンサーが検知すると、デバイス上部の超音波発生装置から、指の先端に向けて超音波のエネルギーが集中し、放射圧振動により触覚フィードバックを感じる仕組みです。
(超音波で水を振動させるデモ)
超音波の与え方を工夫すれば、触覚フィードバックにバリエーションを持たせることが可能。タッチ感だけでなく、アイコンをドラッグする際のなぞり感も再現できます。
会場で実際に空中触覚タッチパネルを試しました。空中映像に指が触れると超音波による小刻みの強い振動を感じ、空中映像に触れているとはにわかに信じられないほどのはっきりしたタッチ感がありました。これなら空中に投影されたボタンも、実物と同感覚で操作可能と感じます。
担当者によると、超音波のレイヤーを2重にすれば更に複雑な触覚フィードバックも再現可能とのこと。本技術の応用で、例えば料理中など、手が汚れた状態でも使えるタッチパネルを実現できるとしています。